ペーパーマリオ オリガミキング感想
ペーパーマリオクリアしたので備忘録的なやつ
結論から言うと普通のゲームかな。可もなく不可もなく、というよりは良も不可もあるゲームかもしれないので、合わない人は合わないかも。
やって後悔はしないけど人に勧めるにはほかに選択肢がある感じ。点数で言うなら70点。
1.シナリオ
特にこれといったこともなく、結構普通。
そもそも子供向けのゲームであることを考えれば無難で良かったと思う。急に気が狂ったことしてくるのも、でんじーでゲラゲラ笑える人間には普通に楽しめた。
UO焚いてオタ芸するマリオが見られるの、ここくらいだろう。
ただ折り紙のくせに普通の住民より強さが違いすぎるだろということに関してはもう少し説明があっても良かったかも。
若干ホラーチックな演出を入れてくることが多く、なんとなく「黒い任天堂」をしたかったのかもしれない。
穴あけパンチで顔面に穴の開いたキノピオの群れが吊るされていたり、切り刻まれたクッパ軍団が無理やり融合させられていたり…
2.戦闘関連
一番喋りたいところ。
①雑魚戦
戦闘は基本的にパズルしてからという、斬新なものになっている。
円形のマスに並ぶ敵をフィールドを回したりスライドして整列させると火力が1.5倍になり、より効率的に戦える。
マンネリ化しやすい雑魚戦にパンチを入れる割といいシステムだと思ったが、次のシステムが問題になっている点もしばしばあった。
②戦闘におけるコインシステム
各種戦闘ではパズル以外に以下のことができる。
(1)コインを任意の額支払ってサポートキノピオを呼び出す。キノピオは額に応じてアイテムをくれたり相手にダメージを与えたり、パズルのヒントを教えてくれる。
(2)コインを任意の額支払ってパズルを考える時間を延長する。
お金を使ってパズルを有利にし、敵を倒す。上手い人はどれも使わなくて済むし、苦手な人はこれらのサポートを得て突破してもいい。
もちろん敵とのレベル差があったら多少パズルを無視してゴリ押してもいい。
実はこのゲーム、戦闘で得られるものがほぼコインしかない。
経験値やスキルポイントといったものはなく、全てのリソースがコインになる。
なので上記の通り、コインを支払えば有利になる=消費が増えると収支でプラスが出にくくなるという、「基本上手いやつが効率的に進める」という基本を成立させている。
下手な人は雑魚を狩って経験値の代わりにコインを集めて、大事な戦闘に臨むか…と選択できるので、ここまではよく考えたなと結構感心している。
ただこれらのアイデアを全て壊さんばかりにとにかく戦闘以外の場所で大量にコインが手に入る。
はっきり言って台無し。
ほぼ毎回雑魚戦でキノピオを使って、武器屋でアイテムを一通り揃えてもまず困ることがないくらいに貰える。
このせいで雑魚を倒してリソースを管理する必要がなくなり、雑魚戦が大抵の場合無駄な作業になってしまっている。それどころか苦手な人は最悪マイナス収支になる戦闘をより避けるようになる=うまくならないの悪循環になり得ると思った。
このあたりのバランスさえ良ければかなり良いシステムだっただけにとても残念だった。どうにかして経験値を稼いでレベルで殴る典型的なRPGシステムから抜け出そうとして、バランス調整をミスって裏目に出た感じがすごくする。
③ボス戦
不満の残る雑魚戦と打って変わり、ボス戦はどれもセンスとアイデアに富んでいてとても面白かった。
文房具や紙の特性を生かした演出や攻撃、敵の弱点を探りながらパズルとギミックを解き、最後は爽快にぶっ飛ばす。バリエーションも豊かで個人的には相当評価できた。これだけでも魅力十分かもしれないまである。
3.音楽&グラフィック
どっちも良かったと思う。フィールド、戦闘ともに雰囲気に合った曲が用意されていて、雑魚戦BGMはマップによってアレンジ版が存在する。
グラフィック、マップの作りも紙で工作したかのような雰囲気で◎。
4.フィールド要素
フィールドではキノピオがいろんなところで憂き目にあっているので助けてあげる必要がある。これに関しては特に気にならなかった。パターンも豊富だったりちょっと笑わせてくることも多い。
ただカミッペラ(フィールドで木を叩く、ハテナブロックから獲得する、雑魚を倒すと手に入るもの)集めて穴を修復するのは完全に作業だったので、必要なシステムとは思えなかった。
余談だがぺパマリのキノピオはあんまり可愛げがない。もうちょっと虐待させておけば良かったかもと思わせるキノコも何人かいる。
5.総評
全体的によかったんじゃないでしょうか。
他にもミニゲームがいくらかあったりルイージ含めいろんな仲間キャラが登場したり、バラエティゲームとして良くまとまっていたと思う。
クッパ軍団が味方なのもアツい。
ボリュームはのんびりクリアまでで25時間くらい。
やはり惜しむらくはコインの入手量の甘さが目立ったせいで戦闘システムが台無しになっている点。とはいえ少なすぎてもストレスだと思うので、そもそも難しい挑戦だったかもしれない。
ボス戦は魅力的で楽しいものになっているので、気になる人はプレイしてみると良いと思います。雑魚戦が好きな人はやめておきましょう。
おわり